鴨場の歴史
「鴨場かもば」とは、野生のカモを捕る『鴨猟』を行う場所の事で、特に江戸時代には、将軍家や大名たちが鴨場を各地に所有して、鷹狩りを楽しんでいたそうです!
※鷹狩りとは飼い慣らした鷹で野生の鴨を捕まえる事
明治時代以降は、皇室がこの伝統的な狩猟の維持保存を行っていて、外交団の接待の場としても使われています。
実際に敷地内に入ってみよう!
新浜鴨場は明治26年に開設されました。ここの住所は市川市新浜にいはまですが、明治に新しく作られたので「新浜鴨場しんはまかもば」と呼んでいます。見学会の集合場所はこの門前になります。
見学会は約1時間半で定員は30名です。集合時間になると検温と点呼をして、中に入ります。※マスクは任意
広い芝生に建物が2棟あって、向かって左が、皇族が休息される「御休所ごきゅうしょ」で、右にある建物が食堂です。着いたら左の建物で鴨場についてのビデオ上映が25分ほどあり、野鳥やカモの剥製を見る事が出来ます。※建物内は撮影不可です
次に食堂内の見学をします。食堂は現在も使われていて、招待客は、合鴨のすき焼きや、ステーキなどが振舞われるそうです。ちなみにアヒルとマガモの交配種である合鴨の料理が供され、野生のカモは食されていないそうです。※建物内は撮影不可です
建物の前は「御泉水おせんすい」と呼ばれる池が広がっていますが、ここは鴨が飛来してくる池ではありません。
移動してカモの捕獲方法を見学!
「元溜もとだまり」といわれる約4千坪の池に移動します。(赤い矢印に沿って) 野生のカモは警戒心が強いため、池の周りにある小屋の覗き窓(オレンジの〇部分)からそっと確認します。
竹藪は人の気配を消すための人口的に作られたものです。
飼い慣らされたアヒルが200羽ほどいて、普段から木の板を叩く音でエサが貰えると、職員の方がアヒルに調教しています。
シーズン中はここに野生のカモが飛んできて混じります。
※シーズンは11月から2月の中旬
さらに袋小路になっているこちらの(引堀ひきぼり)におびき寄せます。
ここにも小さい覗き窓があり、カモたちが集まってきた所を確認します。
堀の両脇に急に現れた人にビックリしたカモは飛び立とうとするので、そこを「叉手網さであみ」で、捕まえます。飼い慣らされたアヒルは飛ぶことが出来ないので、そのまま泳いでいます。※見学会はアヒルだけ
徳川時代には網ではなく鷹を使ってカモを捕まえていましたが、明治の初めにカモを傷つけないように網を使う方法が考案されました。
叉手網は全て手作業で作られています。会の終わりに網を持って写真撮影も出来ます!
このような引掘が、8か所並んでいます。
捕獲したカモは標識を付けて放鳥する
昭和47年以降、宮内庁では自然保護や調査に協力する観点から、カモに標識を付けて放っています。カモはシベリアや北米以外でも、西はウクライナ、東はカナダやアメリカ、メキシコ、フィリピンからも日本に渡ってくることが確かめられています。鴨場のカモは傷つけることなく、捕獲できるので各方面の研究に役立っています。
開催時期と応募方法
開催時期は、夏(6月~7月)と冬(2月~3月)の年2回行われています。詳しい日程が決まったら宮内庁のホームページかまたは、県民だよりに記載されます。県民だよりは新聞の折り込みか、県庁、市役所、公共施設に置いてあります。
千葉県外の方は宮内庁HPから、千葉県民なら県民だよりから応募しましょう!
とても貴重な見学が出来るから興味がある人は応募してみてね~♪
コメント